ソリューションデザインドキュメントの作成

ソリューションデザインドキュメント(ソリューションデザインの参照ドキュメントまたはビジネス要件ドキュメントとも呼ばれます)は基本的に、分析実装の設計図です。また、組織全体の関係者によって特定された条件を定義し、それらを Adobe Analytics 内の変数へと変換します。これがなければ、組織はレポートのニーズを調整するのに苦労し、重要なデータの収集に失敗する傾向があります。

前提条件

Analytics の実装を検証し、実稼動環境に公開する:直接必要ありませんが、重要なデータを収集しながら、追加のビジネス要件を確立して実装するための基本的な実装をおこなうことをお勧めします。

デザインドキュメントの所有権と場所

  • ソリューションデザインドキュメントの保守を担当する組織内の担当者を決定します。 ​この役割は、個人またはチームのいずれかになります。役割の変更や組織の再構築が実施されても、ソリューションデザインのメンテナンスが確実におこなわれるようにします。これは生きた文書であり、適切にメンテナンスをおこなう必要があります。
  • ソリューションドキュメントの保存場所を決定します。 ​ソリューションデザインドキュメントの格納場所に最適な 1 つの場所はありませんが、通常は、広くアクセス可能な内部の場所に格納されます。例として、共有スプレッドシート、SharePoint などのコラボレーションワークスペース、内部 Wiki などがあります。すべてのユーザーが編集できなくてもかまいません、少なくともレポートにアクセスできるユーザーがレポートを表示できると便利です。

ビジネス要件の定義

どのデータを収集するかを決定する際、「すべて」と言うのは簡単です。ただし、その場合は管理が困難になる可能性が高く、より簡潔なデータを収集する場合よりも価値が低くなる可能性もあります。

  1. 主要業績評価指標を決定します。 ​最終的に訪問者に求める行動は何ですか。この質問に対する回答は業種や市場によって異なり、複数回答も可能です。(例:購入、登録、広告クリックなど)

  2. 収集すべき最も重要なデータを見つけ出します。 ​具体的な回答が必要なビジネスの質問をします。これらの質問に対する回答により、KPI の改善方法に関するインサイトが得られます。

  3. これらの質問に従って、トラッキングのニーズを判断します。 ​それらを、ディメンションと指標にグループ化します。

    • ディメンションは、テキストを含む変数です。例えば、内部検索キーワード、製品カテゴリ、訪問者がクリックした領域の名前などがあります。
    • 指標は、訪問者におこなって欲しい特定のイベントです。訪問者が目的のアクションを実行すると、その数が 1 ずつ増えます。例えば、注文の送信、ニュースレターの購読、調査回答の送信などがあります。
  4. ディメンションと指標をページまたはスプレッドシートにマッピングします。 ​このページまたはテーブルが最終的に、お客様のソリューションデザインドキュメントとなります。以下に、役立つコラムや箇条書きを示します。

    • 実装ステータス:計画中、アクティブ、非アクティブ、タスクなど。これにより、変数が実装されている場合、またはデータ収集に問題がある場合に、ドキュメントの閲覧者にその変数のステータスが通知されます。
    • 変数名:「内部検索キーワード」など。この値は、Analytics 内で作業する際にアナリストに表示される値と同じです。
    • マッピング先の Analytics 変数:値の割り当て先として選択するデフォルトまたはカスタムの Analytics 関数。ディメンションは通常 eVar に、指標はイベントに分類されます。
    • 論理:変数の設定方法と、その値を決定する要素の説明。例:「内部検索ページにのみ設定。q クエリ文字列パラメーターの値を取り込む。」
    • 変数に関連して含めたいその他の注記事項。

その他のリソース

ソリューションデザインドキュメントの定義は、初めて作成するという組織にとっては特に、非常に複雑なプロジェクトです。その他のサポートを必要とされる場合、アドビでは、Adobe Analytics をインストールおよび導入できるよう支援する専門的なコンサルティングを提供しています。Adobeのプロフェッショナルサービスに参加したい場合は、Adobeアカウントチームにお問い合わせください。 実装入前の技術的なアンケートに記入して、組織のニーズに基づく支援方法をアドビが正確に把握できるようにします。

また、ソリューションデザインドキュメントの作成と、サイトへの Adobe Analytics の実装を専門とするアドビのパートナーもいます。

次の手順

変数をソリューションデザインドキュメントに実装します。

データレイヤーの作成:デザインドキュメントの変数をサイト上の JavaScript 変数に変換します。

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